私の実家は岡山県の片田舎にあります。最寄りの市内からは、何と車でも1時間半かかるという僻地で、いわゆる「過疎地」と言われるような地域です。
私はそこで中学生まで過ごしましたが、高校は親せきを頼って岡山市内の公立校に通いました。流石に実家から通うには、毎日の道のりが遠すぎたのです。
これがきっかけになり、私はその後の大学、そして就職した後も実家には帰らず、人口が集中している便利な都市部で生活するようになりました。高校生活で一度街中の生活に慣れてしまうと、自分の実家での暮らしがひどく時代遅れで恥ずかしいものに思え、中々帰ろうという気持ちにならなかったのです。
それに何より、「実家の母の古臭い考え方に、私が馴染めなかった」という、大きな理由があります。そうなんです、実は私は実の母親と折り合いが悪く、あまり仲が良くないのです。
ドアノブ少女(@doorknob_girl_)さん | Twitter
いつだったか、私が帰省した際に「タンス預金をしようかと考えている」ということを、つい母の前で漏らしてしまったことがあるのです。この時母は、「タンス預金するなら金庫が必要でしょ!」と言い出し、どこから引っ張り出したのかは知りませんが、急に家庭用手提げ金庫のカタログを私に見せ、一刻も早くこれらを購入しろと急かしてきたのです。
その時はのらりくらりと言い逃れして、どうにか不要な金庫を飼うことは回避しましたが、母と私は万事が万事こんな調子で、とても相性がいいとは思えないのです。